鼻中隔湾曲症の
日帰り手術について
鼻中隔湾曲症は、鼻詰まりによっていびき、眠りが浅くなる、集中力低下などの症状を伴うことがある病気です。
進行すると嗅覚障害も生じることもあります。また、狭くなった鼻の粘膜が呼吸による刺激を受けることで、鼻出血を起こしやすくなります。重度の場合は手術を余儀なくされることもありますが、日帰り手術として受けていただくことが可能です。治療法としては、鼻中隔矯正術が第一選択として推奨されています。
主な手術の適応となるケース
- 薬物療法を続けても効果が得られず、鼻詰まりが続く場合
- 鼻中隔の湾曲によって鼻詰まりなどを起こし、それらの症状で日常生活に支障をきたしている場合
鼻中隔矯正術とは
鼻中隔湾曲症の手術療法として、「鼻中隔矯正術」があります。
この術は、鼻の穴から約1cm程度を切開し、湾曲した骨や軟骨を取り除いて鼻中隔を正す方法です。
また、鼻閉が高度の場合は「粘膜下下鼻甲介骨切除術」や「後鼻神経切断術」を同時に行う場合があります。
鼻中隔矯正術の流れ
1麻酔
鼻中隔矯正術は通常、粘膜下下鼻甲介切除術と一緒に行います。
まずは局所麻酔とガーゼ麻酔を行い、痛みを最小限に抑えます。
2鼻中隔粘膜切開
次に鼻中隔粘膜を切開し、湾曲した骨や軟骨などを除去します。
3手術終了
止血処置を行い、切開した粘膜を縫い合わせます。術後は出血を防ぐために、タンポンを両側の鼻の穴に詰めて患部を圧迫します。
鼻中隔矯正術の手術費用
肥厚性肥厚性鼻炎や副鼻腔炎を
併発している場合
実際に、鼻中隔矯正術のみを行うケースはあまりありません。鼻中隔が弯曲している場合、肥厚性鼻炎を併発している場合には、下鼻甲介手術も同時に行います。副鼻腔炎を起こしている場合には、副鼻腔手術も同時に行う可能性があります。
鼻詰まり症状の原因は多岐にわたっており、複数の原因が絡み合って症状を悪化させることもあります。一回の手術だけで複数の原因を解消させたり、他の鼻の病気・症状のリスクを軽減できたりするという点を考慮してみても、手術を組み合わせることは非常に有効な選択肢とされています。
よくあるご質問
手術後に出血や痛みが起こることはありますか?
はい。出血や痛みが起こることもあります。ただし、これらはご自宅内でも対応できるのでご安心ください。ご自宅では、詰め物の交換(鼻の入り口の綿球)や鎮痛剤の服用などを行ってください。
手術後、大量出血が起こった場合はどうすればいいですか?
まずは鼻を押さえて下を向き、10分間安静にしてください。10分経っても血が止まらない場合や、口から溢れるくらいつが出ている場合は、直ちに当院へお問い合わせください。
手術を受ける方には、24時間利用可能な院長直通の電話番号をお教えします。Skype(スカイプ)を通じてのビデオ通話にも対応しています。
仕事や運動は手術後から何日後に行えますか?
デスクワークは術後2日目から可能ですが、2週間程度は汗をかくような肉体労働・運動を避けてください。
手術を受けた後、生活生活について気を付けた方がいいことはありますか?
ゴルフをする方はコースを回っている途中で出血が起こると、救急搬送に時間がかかるため、4週間程度避けてください。
飛行機の利用も同様に、4週間程度避けてください。