- 鼻が詰まって頭が痛い・
目の奥が痛い原因 - 副鼻腔炎による頭痛の特徴
- 頭痛・目の奥の痛みを伴う
鼻づまりを放置するとどうなる? - 鼻が詰まって頭が痛い・
目の奥が痛いときの対処法 - 受診の目安と耳鼻科での治療方法
鼻が詰まって頭が痛い・
目の奥が痛い原因
副鼻腔に膿が溜まる「副鼻腔炎(蓄膿症)」になると、頭や眼の奥が痛むことがあります。
頭が痛む場所が、偏頭痛や緊張型頭痛と似ているため、偏頭痛と勘違いしてしまうケースもあります。
副鼻腔炎で頭痛が起こる原因は次の通りです。
副鼻腔炎で膿が溜まっている
副鼻腔に膿が溜まると、空気の流れが妨げられて換気障害になり、頭痛が発生しやすくなります。
膿の圧迫による神経刺激も頭痛の原因となり、特に三叉神経が圧迫されると強い頭痛が起こることがあります。
副鼻腔炎による頭痛の特徴
副鼻腔炎(蓄膿症)によって副鼻腔に膿が溜まると、頭や顔、歯に痛みが発生することがあります。
痛みの特徴は、大きく2つあります。
膿が溜まる位置によって
痛む箇所が異なる
前頭洞(ぜんとうどう)に膿が溜まると前額部が、篩骨洞(しこつどう)に膿が溜まると鼻根部や目の奥が、そして上顎洞(じょうがくどう)に膿が溜まると頬が痛くなります。
頭が重い、
下を向くと痛みが強くなる
顔を下に向けると膿の圧力が増し、周りの神経が圧迫されて頭痛が悪化します。また、頭痛に加えて頭が重たく感じたり、副鼻腔を押すと痛みが感じられたりすることもあります。これらの症状に加えて、鼻水や鼻詰まりに悩まされている場合は、副鼻腔炎の可能性が高いです。
さらに、急性期や重度の副鼻腔炎にかかると、発熱も伴うことがあります。
頭痛・目の奥の痛みを伴う
鼻づまりを放置するとどうなる?
副鼻腔炎を放置すると症状が長引き、中耳炎が悪化することもあります。
最悪の場合、眼や脳も炎症を起こし眼の障害(視野障害・複視・視力低下など)や髄膜炎に至る危険性もあります。
鼻が詰まって頭が痛い・
目の奥が痛いときの対処法
副鼻腔炎(蓄膿症)の頭痛に対しては、以下の治療法を行います。
頭痛薬を飲む
副鼻腔炎による頭痛は、頭痛薬だけでは根治できないため、適切な治療を受けることが重要です。一時的な症状の改善はありますが、根本的な原因を治すことで再発を防ぐことができます。
抗生物質を飲む
細菌感染の原因である場合、適切な抗生物質を服用することで炎症を改善できます。抗生物質の種類や量、服用期間は原因菌によって異なりますので、医師の指示に従って服用することが重要です。自己判断で服用すると、治療が効かなくなったり症状が悪化したりする可能性があります。
鼻洗浄をする
鼻洗浄は、副鼻腔内の膿を洗い流す方法です。ぬるま湯にした生理食塩水を使うと、痛みを和らげることができます。ただし、上を向いたまま水を注入すると中耳炎になる恐れがあるため、気を付けて洗浄しましょう。市販の鼻うがいですと奥まで洗い流せないかのうせいがあるので、医師に相談することをお勧めします。また、適切な方法で行わないと鼻の粘膜を傷つけるリスクもあります。
受診の目安と耳鼻科での治療方法
受診の目安
以下に当てはまる方は早めに医師へ相談してください。
- 市販の薬を服用しても症状が改善しない、良くなっても再び現れたり悪化したりする
- 症状が7日以上も続く
- 発熱が3~4日以上も続く
また特に、
- 激しい頭痛や目のかすみ
- 気分の不調や脱力感
- 意識低下
- 片目もしくは両目が痛い、腫れている
- 小さな痣、発疹がある
- 息切れや胸の痛み
- 持続的な腹部の痛み
などの重い症状がある場合は、高度医療機関での迅速な治療が必要な可能性が高いので、放置せずに軽症のうちに早めの医師の診察を受けてください。
耳鼻科で行う治し方
保存的治療
鼻水の吸引や鼻洗浄、抗生物質の投与を行い、必要に応じて副鼻腔内に洗浄液や薬液を注入するカテーテル治療をします。症状が長引く場合は、少量の抗生物質を処方します。
手術的治療
保存的治療を続けても効果が見られない場合、内視鏡下の副鼻腔手術が行われます。特に、真菌(カビ)による副鼻腔炎(蓄膿症)では、手術が必要となることが多いです。
虫歯や歯周病によって起こる急性副鼻腔炎(歯性上顎洞炎)の治療として、歯科治療と保存的治療を行っても効果が見られなかったケースでも、手術を実施することがあります。